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お知らせ
2024年11月19日
弊社システム「CBM-X」横浜市水道局浄水場ポンプ施設での設備予兆保全実証実験に採用
ウィットシステムズ株式会社(本社:福岡県、以下ウィットシステムズ)独自開発であるクラウド型予兆保全システム「CBM-X」が横浜市水道局様、浄水場ポンプ施設での設備予兆保全実験に採用されましたことをお知らせいたします。
本実験はコネクシオ株式会社(本社:東京都、以下コネクシオ社)と連携し、IoTセンサとゲートウェイによって振動データ、回転系データを収集、クラウド型予兆保全システムCBM-Xにより収集データを解析し、機器類の傾向管理、予兆保全を実施、収集データと解析結果を可視化します。
■実験の背景と現状の問題点
実証フィールドである横浜市水道局仏向ポンプ場は土地の起伏が多い地域で、ポンプでの配水は欠かせません。高品質で安定的に水を供給するため、1ヵ月に1回、巡視・点検が行われていますが、現場までの往復には時間がかかり、ベテラン職員の退職が控えているという課題がありました。
本実証実験はその問題点を解決すべく、水道事業体初の試みとしてドローンによる自動巡視で現在の巡視点検を行い、IoTセンサとCBM-Xによりポンプ軸受け部の劣化状況を常時監視し、「無人でも運用できる設備」を目指し、点検業務における工数削減、技術の安定化を図ります。
■実証実験の概要
実証フィールド:仏向ポンプ場(横浜市保土ヶ谷区)
実証期間:2024年11月~2025年3月
■ウィットシステムズの担当領域
・振動センサなどの機器類の選定と設置
・クラウド予兆保全システムCBM-Xの開発と運用
・データ解析、予兆保全等に関する技術的統括
■実証実験内容
ポンプに設置した振動センサから振動データを取得、電気室計装盤内のアイソレータ出力からモータ回転数を取得し、コネクシオ社のIoTゲートウェイにてデータを収集、クラウドサーバへと蓄積します。
収集されたデータはウィットシステムズが開発運用のクラウド型予兆保全システム「CBM-X」にて解析を行います。振動データだけでなく回転数も取得し、掛け合わせて解析することでより多角的で精度の高い傾向監視、予兆保全の実施が可能となります。またAIによる異常判定も実施し、異常と判断された場合はメールが発報されます。これらにより、TBM(Time Based Maintenance:時間基準保全)からCBM(Condition Based Maintenance:状態基準保全)の実施を目指します。
更に本システムによって収集・解析されたデータは、3Dグラフやダッシュボード画面といった多彩な表現を使って「誰でも」「わかりやすく」可視化され、この点でも業務品質の安定化へと繋がります。またクラウドサーバにてデータを蓄積することで、執務室や遠隔地からでもポンプの状態を把握することが可能となり、業務の効率化が可能となります。
また、前述した問題点の解決はもちろん、これらのIoT技術で災害時などの有事の際にも安全・迅速に状況を確認、最適な対応をとることで、安定した水の供給を行えます。
システム構成図
CBM-X画面例